馬鹿は風邪をひかないといいますが、どうやらその称号は返還せねばならぬようです。年末から薬を飲みつつ、だましだまし忘年会に参加していたツケが一気にやってきました。鼻水は止まらず、咽はびしびしと痛み、関節も思うように動きません。新年早々困ったことです。みなさまどうぞご自愛くださいませ。
食欲もあまりわかないのですが、薬を飲まないとやってられないので、無理矢理にでも食べないといけません。鼻と舌が馬鹿になってしまっているので、せめて食感だけでも美味しいものを味わいたいと思い、水餃子をつくりました。
まずは皮なんですが、いろいろなレシピを見てみると、薄力粉と強力粉の比率が気になりました。ほとんどの比率は1:1(もしくは中力粉)でしたが、「中国」と検索キーワードを入れてみると、1:2の割合が主流のようでしたので、今回はこちらを採用することにしました。ロシアやトルコにも餃子ににたような料理があるのですが、こちらは強力粉100%でつくるようです。簡単にいうと、のどごしの好みの問題らしく、もちもち食感が好きな場合は、強力粉の割合を増やしてあげればよいということ。そのかわり、捏ねる作業は強力粉が多めのほうが、体力が必要です。関節をみしみしいわしながら没頭しているうちに、身体の痛みを忘れてしまいました。(その代わり、しっかり熱は上がっていましたが)水の分量は、だいたい粉の半分ccと覚えてれば簡単ですね。今回は、薄力粉100グラム、強力粉200グラム、水150ccとしました。水には小さじ1.5杯ほどの塩をあらかじめとかしておきます。しっかりとつやがでるまでこね上げて、ラップできっちりつつんで放置しました。
餃子の餡は、本当はキャベツのほうが好みなのですが、正月に買った白菜がかなりしわたれていたので、必然的に白菜になりました。みじん切りした白菜を塩でころして、しっかりと水気を絞り、粘りがでるまで練り上げた挽肉に投入。生姜、ニンニク、ごま油、醤油、塩などで下味をつけました。
三時間放置した(二時間以上〜一日くらいだそうです)皮をさっと捏ねて棒状に整形し、金太郎飴の要領でカットしていきます。あらかじめ、生地を五本にわけて整形すれば、だいたい目分量で八分の一にカットできるので(つまり、8×5で40個できる計算)、簡単だったと、いまさらひらめきました。
皮は神経質になって伸ばしてはいけません。皮を食べる料理なので、少々厚めがおいしいです。私の好きな、横浜中華街の山東さんの水餃子も、このあいだ上海で食べた焼き小籠包も、餡より皮が主張していました。手の大きさにもよりますが、手の平サイズくらいが目安だと思います。金太郎飴状態の皮を手の平で潰し、だいたい丸くなったら、左手で皮を持ち、右手の麺棒で、外側から内側へ、すこし力をいれてころがします。あくまでも、外側から内側です。内側から外側へころがすときは、あまり力をいれない。外側の包む箇所が分厚いと、ゆであがったときに閉じた箇所が膨らんでしまって、とっても食べずらいし、食感が悪い。なのであくまで外側から中心へむかって生地をのばします。
ナイフで餡を押しつけるようにして(つまり空気をいれないように)はりつけ、好きな形に包みます。包み方はいろいろあるようですが、水餃子の場合、焼き餃子や点心に比べると、あまり形にこだわらなくてもよいような気がします。ゆであげたときに、けっこう歪な形のほうが美味しそうに見えるような。とにかくぎゅっと口を包むことだけが重要です。市販の皮よりよく伸びるので、包みやすいし、しっかりと閉じることができるはずです。
出来上がった餃子を、たっぷりの湯でゆがいて、餃子が表面に浮き上がってきたらびっくり水を一回。さらに沸騰させて、もう一度びっくり水。ふわふわと水面に上がってきたら食べ頃です。私はゆで汁とともに食卓に出します。
どうぞ熱々をお召し上がり下さい。
広報部長φ(ふぁい)
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