6月 262013
 
 2013年6月26日  Posted by

んなぁ〜目次がイイッ!



勘のいい方ならピンときたかもしれません。以前こちらでも紹介しましたエラリー・クイーンの国名シリーズの第四弾『ギリシャ棺の秘密』が登場しました。さっそくページを捲る広報部長が、思わずウニャッタ目次の仕掛けがこちらです。
  1. TOMB 墓
  2. HUNT 捜索
  3. ENIGMA 謎
  4. GOSSIP 噂話
  5. REMAINS 調べ残し
  6. EXHUMATION 発掘
  7. EVIDENCE 証拠
  8. KILLED? 他殺?
  9. CHRONICLES 時系列
  10. OMEN 前兆
  11. FORESIGHT 予定
  12. FACTS 事実
  13. INQUIRIES 尋問
  14. NOTE 書き置き
  15. MAZE 迷路
  16. YEAST 素因
  17. STIGMA 汚名
  18. TESTAMENT 遺言状
  19. EXPOSE 暴露
  20. RECKONING 清算
  21. YEARBOOK 日記
  22. BOTTOM どん底
  23. YARNS 打ち明け話
  24. EXHIBIT 証拠物
  25. LEFTOVER 残るひとり
  26. LIGHT 明かり
  27. EXCHANGE やりとり
  28. REQUISITION 要求
  29. YIELD 収穫
  30. QUIZ 設問
  31. UPSHOT 決着
  32. ELLERYANA エラリー語録
  33. EYE-OPENER 啓発
  34. NUCLEUS 核心
わかりましたか!? 頭文字に注目です。つなげると・・・・・・

THE GREEK COFFIN MYSTERY BY ELLERY QUEEN

原題が浮かび上がってくるのですよ。かっこいい〜。『たのしい編集』のなかでも、「物語を読むように目次を読む」という章で、目次のつくりかたについて触れているのですが、こういう趣向を凝らした目次のつけかたは、ぐっときちゃいます。ほんと、パクリたいくらいです。

広報部長、エラリーと対決する。



さて、大富豪ゲオルグ・ハルキスが心臓麻痺で自然死するところから事件が幕をあけるのですが、生前のハルキスが、美術館から盗まれたというダ・ヴィンチの傑作を売りさばいていたという事実が浮上したとたん、物語にずいずいと引き込まれてしまいました。

「十六世紀初頭にフィレンツェのヴェッキオ宮殿の大広間でレオナルドが制作にかかり、未完成に終わった壁画の一部を、油彩で描いたものだ。・・・(中略)ヴィクトリア美術館では”旗の戦いの部分絵”と呼んでいる」

これって、完成していれば「最後の晩餐」を超える大作だったといわれる、ダ・ヴィンチの「アンギアリの戦い」の一部のことなのか!?(この絵画については、数年前にもテレビでとりあげられていたようで、「荒俣宏のオークション博物誌」の記事、「DA VINCI DECODED」がわかりやすかったです)。2012年には、この絵とモナ・リザの顔料が一致したとCNNが報道しています

とにかくこの真作か贋作かもさだかでない怪しげな作品を巡って、事件はより複雑に絡まっていきます。絵の秘密については終盤で明かされますが、これが物語を盛り上げるアイテムのひとつであることは間違いありません。アート×ミステリーは部長も大好物ですよ。

さて、エラリー・クイーンからの「読者への挑戦状」を読んだ時点で、部長も部長なりに犯人を絞り込んだのですが・・・今回は見事完敗だったようです。まだまだ修行が足りませんな。

犯人まちがえた〜〜〜!




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広報部長φ(ふぁい)

広報部長φ(ふぁい)

広報部長ガイア・オペレーションズ
2012年、福島県浪江町生まれ。ヘッドハンティングされ、2013年5月より、「美しい空と海と大地を楽しむ」暮らしを考える出版社、ガイア・オペレーションズに入社。現在、広報部長を務めながら、人間の暮らしを勉強中。 http://phi-cat.tumblr.com/

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