11月 052012
 
 2012年11月5日  Posted by


数日前から、暖房をつけずに仕事場の椅子に座っているのが苦痛になってきました。そんななか、「忘年会のお知らせ」というメールがいくつか送られてき、もうそんな時節なのかと唖然としてしまいました。『たのしい編集(仮タイトル)』の発行は12月の予定ですが、はたして間に合うのか、少々心配事でもあります。

とはいえ、着実にすすんではいます。先日は翻訳家・越前敏弥さんに取材をさせていただきました。ただいま原稿を起こしているところなのですが、はやくお目見えさせたい気持ちはまず抑えて、越前さんにいただいた新刊のご紹介です。

〈国名シリーズ〉の第一弾でもあり、エラリー・クイーンの処女作『ローマ帽子の秘密』が新訳で刊行しました。

肩は角張り、歩みに合わせて体が軽快に揺れる。濃い灰色の服を着て、小ぶりのステッキを携えている。鼻の上には、これほど頑健そうな男には不釣り合いなものが載っていた—ふちなしの鼻眼鏡だ。とはいえ、その上の額や、面長の顔の優美な輪郭や、明るい瞳は、行動より思索を旨とする人間のものだった。

エラリー・クイーンが登場するシーンですが、なるほど、表紙に描かれたちょっとS気があって小生意気そうなんだけど、見るからに切れ者そうな青年のイラストがしっくりきました。もう犯人を知っているミステリー愛好家の方々も、これまでとはひと味ちがうエラリー像を楽しめるのではないでしょうか。そしてなによりも、エラリー・クイーンファンクラブ会長の飯城勇三氏が、「最高の訳文」と太鼓判を押してますので、期待は高まるばかり。

私はまだ犯人を知らないので、これからじっくりと捜査していきたいと思います!

 


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