広報部長φ(ふぁい)

広報部長φ(ふぁい)

2012年、福島県浪江町生まれ。ヘッドハンティングされ、2013年5月より、「美しい空と海と大地を楽しむ」暮らしを考える出版社、ガイア・オペレーションズに入社。現在、広報部長を務めながら、人間の暮らしを勉強中。 http://phi-cat.tumblr.com/

6月 112013
 
 2013年6月11日  Posted by

φ

はじめまして、新入社員のφ(ファイ)です。



ガイア・オペレーションズの第八期もあと残りわずかですが、新入社員がやってきました!
φとかいてファイくんです。
福島・浪江町からやってきました。2011年3月の東日本大震災以降、この地域は福島第一原子力発電所事故の影響を受け、多くの方が避難され、故郷に帰ることも制限されています。人間がいなくなった地域では、動物が繁殖を繰り返し、野生化した迷い猫・犬などが増えているそうです。
そんななか、2013年の2月10日に保護されたのがφくんでした。
3月末に上京したφくんは、うららさん宅で修行の日々を送っていました。彼の「ワイルドな行動」を見て、「ぜひとも我が社に!」とリクルートしたのが、5月の頭。そして5月25日、無事に入社が決まりましたので、晴れてご報告させていただきます。
φくんには広報としてその肉球を発揮してもらう予定ですので、今後ともどうぞよろしくお願いします。
ちなみに、彼の席はこちらです。椅子の丸みが猫背にぴったりだったようで、幸いでした。

ぼくの席はここに決まりました。

4月 032013
 
 2013年4月3日  Posted by

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 菜種梅雨でしょうか。昨日からずいぶんと降りました。こんな日は、荷物の配送は大変だよな。今日はソーダ水が2ダース、茶封筒がひとつ届きました。

茶封筒は、SHAELA(シェーラ)の佐藤ちひろさんからでした。ちひろさんとは、『フェアアイル・ニッティング−シェットランドからの贈り物』からのご縁ですが、いつも何かの折に、お手紙をくださいます。小さな便箋で、数枚綴りが、ちひろさん流。
OLYMPUS DIGITAL CAMERA今日は、四六判のパッケージが同封されていました。なんだろ!?

OLYMPUS DIGITAL CAMERAパッケージを彩るちょっとしたシールとかが、ちひろさんっぽい★

OLYMPUS DIGITAL CAMERAちひろさんのニッティングカード『Enjoy Knitting -Baby’s wardrobe-』だ! そういえば以前、ちひろさんのお宅に遊びにいったときに見せていただいた、白い赤ちゃん用のカーデガンも含め、0歳から4歳くらいまでの10作品が収録されています。紙はヴァンヌーボーっぽい、優しい風合い。よりコンパクトに活字を減らした編み方カードがコンセプトとのことです。赤ちゃん用なので、ちょびっと気合いいれれば、難関フェアアイルを編めるかもしれない! 目指すは、親子でペアルック! 詳しくは、SHELAのホームページをご覧ください

もちろん、フェアアイルの伝統的な編み方を学びたいかたには、弊社発行の『フェアアイル・ニッティング−シェットランドからの贈り物』、先日復刊した『フェアアイル・ニッティング~シェットランドに出会って』(日本ヴォーグ社)も、あわせてチェックしてみてくださいね!

それでは、Let’s Enjoy Knitting!

 

3月 222013
 
 2013年3月22日  Posted by

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 川沿いを散歩しました。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 水上散歩とは粋ですね。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 空中散歩もいいなぁ。

OLYMPUS DIGITAL CAMERA 公園のベンチに、お尻がくっついた。吸い込まれそう。
東京は、今週末がピークのようです。

『たのしい編集(仮)』の最後のインタビューが、ようやく初校の形に整いました。もちろん、これからじっくり読んでいきますが、なにはともあれ、心は軽く、春日和。

3月 212013
 
 2013年3月21日  Posted by

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春の嵐が過ぎて、ベランダの山椒の木がいっきに芽吹いてきました。焼き物、煮物、吸い口と、この時期の我が家の食卓には欠かせません。小さな葉を一枚とり、パンッと手の平で叩くと、爽やかな香りが舞い上がります。

もう我慢できず、さっそく筍の木の芽和えにしました。いつもはイカを使うんですけど、今日はお買い得だったタコで。
  1. 筍は米ぬかをいれて湯がき、出汁で下味をつける。タコはさっと湯通しする。
  2. 木の芽をすり鉢でよくすり、砂糖、白味噌、酢を加えてさらにすり混ぜる。(酒と味噌を弱火で練り上げた炊き味噌を使うとさらに美味しいです)
  3. 木の芽味噌と筍とタコを和えてできあがり。
なんだか春を丸ごとお皿に盛ったようです。口の中が春爛漫♪ 味噌に卵黄をすり混ぜるレシピもあるようなのですが、そうすると日持ちがしないので、我が家はいれません。多めにつくっておけば、焼き茄子、焼き魚など、なんにでも合います。

すり鉢に残った木の芽味噌は、熱々の白飯をいれて木の芽ご飯に。先着数名なので、取り合いになる我が家の裏メシです。

3月 132013
 
 2013年3月13日  Posted by

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スーパーに行くと、春キャベツが出回ってきました。寒玉と呼ばれる冬キャベツも美味しいですが、葉のやわらかな春のキャベツは生で食べると格別ですよね。このときばかりは芋虫の気持ちがわかるような気がします。思わず大きい玉を丸ごと買ってしまいました。となると冷蔵庫に残っている冬玉を使い切らなければということで、今年二回目の餃子づくりに励みます(一回目はこちら)。前回は白菜で餃子をつくりましたが、個人的には甘みの強いキャベツのほうがが好みなんです。豚肉よりキャベツ多めの配合なので、胸焼けとは縁遠い餃子ですよ。キャベジンを食べてるのかってくらい、爽快な食べ心地。

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調子に乗ってつくりすぎて、大量の餡が余ってしまいまいました。さてどうしよう。「餃子」「餡」「あまり」でネット検索してみると、肉団子やスープ、チャーハン、ニラ饅頭、麻婆豆腐、玉子焼き、揚げ物などなど、主婦の知恵の結晶がたくさんヒットしました。そこで今日は、肉まんにアレンジしてみることに。餃子の場合はたれにつけて食べるので薄味にしていたのですが、肉まんにするにあたり、牡蠣ソース、醤油、塩などで、少し味を足してみました。生地は、こちらの本を参考にしました。
作業工程の写真が豊富でわかりやすいことはもちろん、右頁下で著者が餃子の包む工程をぱらぱら漫画で表現するという、編集者のセンスが光る一冊でした。いつも買っている肉まんよりも、生地がもっちりで食べ応え抜群。食べきれなかった肉まんはラップで保存していますが、やっぱり蒸したてが最高にうまいっですね。

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こちらは肉まんをアレンジした肉球まん。肉球部分は黒ごまペーストで生地を練り上げました。

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中身は残り物のチキンカレーに蒸かしたジャガイモをあえたものです。さっそく編集長に差し入れてみたのですが……

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ガ━━━━━━━∑(゚□゚*川━━━━━━━━ン!

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「編集者たるもの、ディテイルにこだわってなんぼ」
編集長の今日の教訓でした。

3月 112013
 
 2013年3月11日  Posted by

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東日本大震災から丸二年がたちました。あのころ、私の実家はリフォームをしていて、猫といっしょに友人宅で居候をしていました。ちょうどシャワーを浴び、髪の毛をバスタオルで包み、散歩にでもでかけようかと考えていたときでした。揺れがきた瞬間、猫はばたばたとベッド の下に潜り込み、私はとっさに揺れる大型テレビを抑え、下半身に力をこめ、猫の名前を呼んでいました。揺れがおさまっても、猫はベッドからでてきません。「これはやばい」。ただ胸騒ぎがしました。

濡れた頭髪をひっつめ、ベッドの下から引きずり出した猫をぎゅっと抱きしめて、家をでました。足をとめて携帯を見つめる人で、駅前は溢れていました。五 分後には駅に直結しているスーパーにいましたが、お客はまばらでした。スーパーの店員は、倒れたらしき商品を棚へもどしたり、生鮮食料品の値札を付け替え たりしていました。魚は半額以上安くなっていました。私はその魚と冷凍の肉、小麦粉、牛乳をかごに入れました。

家をあけたのはほんの15分くらいだったのですが、めずらしく猫がすりよってきたので、膝の上にのっけて体中をなでました。電話もメールも繋がりませんでした。祖母の家にいったはずの両親は大丈夫なのだろうか。テレビをつけてみたけど、流れてくる噓のような映像に体が硬直しました。しばらくすると台所に立ち、料理をつくりはじめました。それから、数時間は料理に没頭しま した。

夜遅く、都内で働く友人が帰ってきました。顔をみたとき、久しぶりに息をするのを思い出した気分になりました。あたたかい食事をとりながら、会社や都心の様子を聞くと、恐ろしさがまたぶり返してきたけれど、自分があきれるほど幸運だったことに感謝しました。そして、言葉がなくとも誰かがいっしょにいることにとても安心しました。

テレビはつけっぱなしでした。寝ているときもつけていました。突然の倦怠感に襲われて、テレビを消したのは三日後でした。電気を消して、目をつぶった瞬間、体が布団に沈み込んでいくような気がしました。すごく深く眠ったのだと思います。

二年まえの3月11日。誰もがそれぞれ忘れられない経験をしたのでしょう。都内での暮らしは日常に戻っていますが、被災地の復興は思うように進んでいないようで、現地の方々の苦難は想像を絶します。だからこそ、あのときの思ったことを忘れないように、言葉にしてみました。日々の暮らしが平穏であることが、どんなに幸せなことなのか、自分自身に問いかけるために。そして、被災された方々がすこしでも早く、穏やかな日々を取り戻されることを祈るために。

3月 102013
 
 2013年3月10日  Posted by

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沖縄県立芸術大学の仲本賢先生が東京に。仲本先生とはこれまで『栄町-ポラントリュイ 肖像写真集』『メルカトル・パノラマ』をご一緒しています。前回東京で会ったのが2011年3月、東日本大震災直後のことでした。あれから二年がたつんですね。それまでの暮らし方とか、食べものの選びかたとか、住む家のありかたとか、身の回りのいろいろなことを、改めて見つめ直す時間だったような気がします。先生はトレードマークの髭を剃られて、お顔がすっきりとされた印象。

沖縄もあれから変わっているそうです。ひと昔は、内地と沖縄のあいだには境界線のようなものがあったそうなんですが、寒い地で被災された人が大変な思いをしているのであれば、暖かい沖縄に来たらどうかと、心理的な受け入れ体制がどんどん整っていったそうなんです。

それだけではありません。沖縄では沖縄語をしゃべる若者が急増中。かつてアメリカの統治下にあった時代は、アメリカへの反感もあったことから、住民の本土意識が急速に高まり、次第にみな沖縄語をやめ、共通語を話すようになっていったそうです。たしかに言われてみればなんですが、生まれも育ちも沖縄の仲本先生は、まったく違和感のない共通語でおしゃべりされます。

そこで、言語を失ってしまった前の世代を飛び越えて、若い世代がお爺やお婆から沖縄語を受け継ぎ普及させようとしているのです。となると、次の世代の子供たちはきっとバイリンガルなわけですよ。いまだに「めんそーれー」くらいしかわからない私ですが、あのゆったりとした気分にさせてくれる言葉がなくなってしまったらきっと寂しいよな。文化というものは、なにかしらの危機が起こったあと、まったく逆の方向に動き始めるというのは興味深いことだと、赤ら顔の仲本先生はおっしゃっていました。

 

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帰り際にお土産をいただきました。ぬちまーすは、命(ぬち)の塩(まーす)という意味だそうです。白米にいれてよし、吸い物にいれてよし、煮物にいれてよしの万能塩。沖縄ならではの自然の恵み、ありがたくちょうだいします★
仲本先生は、現在沖縄とスイスを巻き込んだ新プロジェクトに着手されているそうです。こちらも進展が楽しみです。