〆切りが迫ると、ついつい夜型の生活になりがち。お仕事が手を離れ、ふと鏡を見ると、右頬に大きな吹き出物が。慌ててビタミン剤と塗り薬を買いに走りました。
今回お手伝いさせていただいたのは、『ストレスフリーの時間術』(日本経済新聞出版社)という本です。2月23日発売予定です。ストレスを溜めずに限られた時間を、自分なりにうまくコントロールする方法が紹介されています。仕事に私生活が振り回されている人、今よりも心穏やかに、あくせくしない人生を送りたい人は、なにかヒントが見つかるかもしれません。
「君とそっくりの人がでてくるから読んだ方がいいよ」と担当者に言われたんですが、自分とまったく同じ状況にあったグラフィック・デザイナーのシルヴィアのエピソードには思わず苦笑いしてしまいました。
本書のなかで、「自分を元気づけ、ストレスを減らす10のコツ」のひとつに、「好きなことに打ち込む」というものがありました。〆切り終わったし、しばらくうだうだ、ゆっくりしたいなぁ、と思っていたのですが、さっそく始めることにしました。
忙しくてしばらく放置していたこと…。それは買いすぎたタマネギの処理。一週間ほど前にスーパーで見つけた北海道産の大玉タマネギが7つ、ベランダに吊り下げたままだったんです。
タマネギは湿気を嫌うので、風通しのよい場所においておけば比較的長持ちしますが、1つ400グラムのタマネギなんぞ買ったことがなかったので、使い切れるのかちょっと不安だったんですよね。その不安がストレスの元だったのか!?
そこで、うち3つを、炒めて飴色にしてから冷凍保存をすることにしました。「炒めるとタマネギは甘くなる」と言われていますが、もともとその糖度は、イチゴに匹敵するらしく、炒めることで水分や辛味成分(硫黄化合物)がとんで、甘みが増すように感じるようです。
カレー、ハンバーグ、スープとなんでも使えるので、ちょっとだけ頑張っておけば、日々が楽チンになるはず。でもその“ちょっと”というのが、根気と時間がいるんだよな、とひるんでいたところ、「
あめ色タマネギがカレーをおいしくする理由と10分で作る方法」を見つけました。
簡単に言うと、薄切りしたタマネギを生のまま凍らしたあと炒めるという手法でした。冷凍することで組織細胞が壊れて時短になるのかもしれません。ただ、凍らすのに一日かかったので、結局は時間がかかってますけど。ちなみに、生のタマネギを冷凍すると苦味がでるそうなので、そのまま食べるのはちょっと厳しそうですね。
凍らしたタマネギを鍋に入れ(投入時の油飛びには十分気をつけてくださいね。かなり飛びます!)、強火で炒めました。
どんどん水分が出てくるので、ひたすら強火です。量が多かったせいか、20分ほどしてようやく色がついてきました。水分が完全にとんでしまうと焦げ付いてしまうので、焦げそうになったらほんの少しだけ鍋底にお湯を足して、火加減を調整して様子を見ます。あんまりごちゃごちゃと細かく混ぜるよりも、炒め煮るという感覚のほうが色がつきやすいと思います。
1.2キロのタマネギが、最終的には300グラムほどになりました。もっと多めに仕込んでおけばよかったかも。
4つに分けて、ラップで空気がはいらないように包み、冷凍で保存しました。
ここまでだいたい1時間くらいかかりましたが、気分的にはそこまで長くは感じませんでした。あまり深いことは気にせずに、ただ焦がさないように炒めるだけという単純作業が、ストレス解消に効いたのかもしれません。腐らせるかもしれない、っていう不安もひとつ消せたので一石二鳥。
残りのタマネギはあと4つ。ポタージュ用のタマネギも仕込むかな。タマネギの道はつづく。
リタ・エメット 日本経済新聞出版社 2013-02-23