ただいま鋭意制作中の『たのしい編集(仮タイトル)』。
ようやく〈校正〉の章が著者からあがってきたので、さっそく素読みをはじめた。これはイケル! せっかくなので、暇そうにしてる編集長にも読んでもらうことにした。
「編集長、お忙しいところすいません」
「んあぁ。いま忙しいんだよっ」
「寝ていたように見えましたが…」
「ぁん!?」
「いえ、なんでもありません」
「うなぁ……どうだろうなぁ、ここの表現は」
「えっ、どこですか!?」
「ここだよ、ココ!」
「なるほど、ごもっともなご指摘!」「こうして、こうして、こうやって、こうだ!!!」
「さすが編集長、早すぎてペン先がぶれぶれです!」「あぁ、それ、いま流行の消えるボールペンってやつですよ。リフレクション・ボールっていうんです。ほら、そのペン先のゴムの部分でインクが消せるんですよ」

「ちょっと落書きしてみよっ♪」
「ダメです! それ、大事な原稿ですから」「いいじゃん、消せるんだろ!?」

「うるさいっ。これはもう俺のもんだ」
「安いんですから自分で買ってくださいよ…」「んぁ!?」
「いえ、編集長のものに相違ございません(涙)」
